わたしをみつけて


数日前、親友の由利が姿を消した。
本当に突然の事だった。

あの日に戻ってほしい。
何度そう願った事か。
あの日、私がついて行っていれば…。
もしかしたらこんな事にはならなかったかもしれない。

あの日、由利が消えたあの日、私はその直前まで由利と一緒にいたのだ。


















由利と話をするようになったのは今年、二年に上がって同じクラスになってから。

それもクラス班が同じになってからだった。

それより前から由利の事は知っていた。
可愛くて、明るくて、人気者だったから。

私は由利に憧れていた。
私とは正反対な存在の由利を尊敬していた。

だから同じクラスになれた時はすごく嬉しかった。
同じ班になれた時はもっと嬉しかった。
でもそれ以上に緊張していたことをよく覚えている。


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