一般人令嬢は御曹司の婚約者
数分歩いて連れて来られたのは、豪邸の中。
左右に等間隔で飾られた花瓶や絵画を見ながら、長く広い廊下を歩いていると、急におばあさんが立ち止まり、こちらを向いた。
ぶつかりそうになったのをなんとか堪えた。
「私はこのお屋敷のメイド頭、ミスズと申します」
「……祝前麻里奈です。よろしくお願いします」
「今日のあなたの仕事は、この廊下の掃除です。道具はあちらのつきあたりの部屋に一式揃っています。2時間したらまた来ますので、それまでに終わらせてくださいね」
「はい」
私は来た道を戻って行くミスズさんに礼をして、早速仕事にかかる。
教えられた部屋に行くと、ほうきちりとり、雑巾バケツ等、一通りのものは十二分に揃っていた。
備え付けの水道からバケツに水をくみ、スプレー缶と雑巾を持って廊下に出た。
まずは窓拭きからだ。
一点の曇りも許さないよう丁寧に、だが素早く磨きあげる。
手の届かない高いところは、掃除用具部屋にあった脚立を使う。
それが終われば、いかにも高級そうな花瓶達を磨く。
最後に床をほうきで掃いていると、メイドとすれ違ったので会釈する。
集まったゴミをちりとりに入れた。
「ふぅー……」
額に滲む汗を袖で拭く。
どうやら、ミスズさんが来る前に片付いたようだ。
あとは、ちりとりに乗ったホコリをゴミ箱に捨てて、掃除道具を片付ければ終了。
左右に等間隔で飾られた花瓶や絵画を見ながら、長く広い廊下を歩いていると、急におばあさんが立ち止まり、こちらを向いた。
ぶつかりそうになったのをなんとか堪えた。
「私はこのお屋敷のメイド頭、ミスズと申します」
「……祝前麻里奈です。よろしくお願いします」
「今日のあなたの仕事は、この廊下の掃除です。道具はあちらのつきあたりの部屋に一式揃っています。2時間したらまた来ますので、それまでに終わらせてくださいね」
「はい」
私は来た道を戻って行くミスズさんに礼をして、早速仕事にかかる。
教えられた部屋に行くと、ほうきちりとり、雑巾バケツ等、一通りのものは十二分に揃っていた。
備え付けの水道からバケツに水をくみ、スプレー缶と雑巾を持って廊下に出た。
まずは窓拭きからだ。
一点の曇りも許さないよう丁寧に、だが素早く磨きあげる。
手の届かない高いところは、掃除用具部屋にあった脚立を使う。
それが終われば、いかにも高級そうな花瓶達を磨く。
最後に床をほうきで掃いていると、メイドとすれ違ったので会釈する。
集まったゴミをちりとりに入れた。
「ふぅー……」
額に滲む汗を袖で拭く。
どうやら、ミスズさんが来る前に片付いたようだ。
あとは、ちりとりに乗ったホコリをゴミ箱に捨てて、掃除道具を片付ければ終了。