石田君は2人います。

今、何時?
ああ、もぅ20時になる。


企画部で残っているは私だけだ。
まぁ、いつものこと。



さっき、やっと凌君との仕事にとりかかったから、もうちょっとやっていこう。




ー ー ー ー ー ー ー ‐‐‐‐‐



「ほぼOKみたいなんだが、あと何かが足りないって……。言うんだよな~。」



3回目の大東企業との打ち合わせを終わらせ、帰ってきた凌君が胸の前で腕組みしながら、そう言う。


前回の打ち合わせのあと、さらにシステムを改良して、大東企業に見てもらったが、また返されてきた。



「もう、これ以上の改良……。どこを直せばよいのか……。」
私は、はぁ~とため息混じりで話す。


「そうだよな~~。」
凌君も難しい顔をする。


「ああ……。」
私は会議室のテーブルに突っ伏した。



どこがだめなのか具体的に伝えてくれるなら、直せるが―――。
取り引き先は“あと何かが足りない”って。



新しい改良の案も浮かばず、
とりあえず、何かあったら連絡するってことで、打ち合わせは終わった。
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