最強の情報屋、睡蓮*


「睡蓮は馬鹿ですねぇ


 
 僕はまだここに居ますよ」





「黒百合?」





「私もだよ。お姉ちゃん。」





「羽衣?」




―嘘だ…




気配を感じなかったのに



まだいるなんてあり得ない




だけど、いま、目の前にいる………





「……………っ!!!!……………」




―運命とは、残酷なものだ




目の前の鏡に映るのは私だけで



黒百合たちは私の目にしか映ってない



そして、




―私の目は黄色く輝いていた…………






「…力が、幻覚を?」





そう気がついた時には、二人は消えていた




そして、気がついた





「あぁ、私は黒百合を、愛してたんだな」





気づくのが遅すぎて笑える…




「ふっ………」




自嘲して、悲しくなる




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