Amarosso~深い愛~の作り方♪

「なんで~。
 そうじゃない」

「ああ、そうだね」

「笑いながら言うなー」


青春か。

そういうのがあったというのもいいかもな。


「さ、そろそろ車を呼んだら?
 夕食に間に合わなくなるんじゃない?」


日が伸びていたので気が付かなかったが、時計の針は6時を回っていた。


「早いなあー」

「本当だな」


麗華がちらりと見上げたのに気付いたが、顔は向けなかった。

見慣れた黒塗りの車がやってくる。


「また明日。
 学校でな」

「うん。
 今日はありがとう。
 こういう風に祝ってもらったの初めてだったから、楽しかった」

「こっちも。
 こういうのは初めてだったから、なかなか面白かった」


何気なく言ってしまって、怜士の口元に自嘲が浮かぶ。
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