あたしに明日は来るのでしょうか。

「え、ちょっと萌衣ちゃんいつからいたの⁉︎」


驚いたように声を出す陽架里。


久しぶりに驚いた陽架里を見た気がする。


「さっきです‼︎ 話しかけようと思って走ってたら、陽架里先輩が言ってる声が聞こえてきたので」


そう言って、ぷうっと頬を膨らます萌衣ちゃん。


相変わらず、可愛らしい。


「ちょ、萌衣ちゃん? 私達とはだいぶ距離あったんじゃないの?」


......ごもっとも。


距離あったはずなのに、聞こえるわけがない。


「ありますよ‼︎ でも、わたし地獄耳なんで‼︎ 聞こえるんです‼︎」


「そ、そうなのね」


萌衣ちゃんの勢いに、苦笑いの陽架里。


「でも、先輩‼︎ 言わないで下さいよぉ......わたしの口から言いたかったのに......」


「ああ、ごめんごめん。ちょっと口が滑ってさ」


あははと笑う陽架里は、反省しているようには見えない。