あなたに逢えた~believe~
「内緒。もう少したったら教えてあげる」

「真希?」

(せめて、さくら自身が内海くんに惹かれている事に、気がつくまでね)

そう心に誓って、さり気なく話題を変えた。

「あ、内海くんから電話あった?」

「うん。今日、社内で会ったら渡して欲しいって」

内海くんの携帯をポケットから出して、嬉しそうに笑う、さくら。

(時間かからないかもね)

この表情を見る限り、さくらは大丈夫。

「縁があればすぐ会えるわよ」

そう言って、さくらに微笑み返した。
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