JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】


カフェを出て、ゆっくりと駅まで歩いていた。

「満月じゃん、今日」

夜空を見上げた壮志さんはそう言った。

そして、私は同じように夜空を見上げようと顔を上げた。

と、そこには満月じゃなく、壮志さんのキスが待っていた。


「狼になりそぉ、俺」


ちょっぴり久しぶりなキス魔壮志。


オフィス街のビルの片隅。

街路樹の下で、めいっぱいの愛をくれる。

首の後ろに回された手。その指が私の耳を刺激する。

唇と何度も何度も重ねた後、絡み合うように舌と舌が求め合う。

「何も心配いらねぇからな」

首筋に下りてくるキスに、私は立っていられなくなる。
抱きしめられた私は、壮志さんの腕の中で溶けてしまいそうだった。








< 240 / 331 >

この作品をシェア

pagetop