JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】


「マジで?バスケ、面白いよな。今でも週に2回はやってるんだよ」

この人、本当にバスケが好きなんだ。
さっきまでと顔が違う。
体を私の方へ向けて、真剣に話をしてくれる。

「あのシュート決まった時の歓声も気持ちいいけど、目だけで仲間と通じ合えてパスが通った時も快感なんだよな。敵の裏をかいて行く感じがたまらないよ」

さっきまでは、斜め向かいに座っている上司の山中部長にも気を使って時々話していた倉坂さんなのに、今はもう私だけしか見ていない。

「お前もわかる?」

私だけの倉坂さん・・・・・・
壮志さん。

「はい。バスケの醍醐味ですよね」

「そう!ひとりでは絶対に何もできないんだよ。仲間と気持ちがひとつにならなきゃ進めない」

あぁ、好き。
もう、めちゃめちゃ好き。


私は好きになってはいけない相手を好きになってしまった。


テレビや映画や小説で絶対に主人公になるキャラ。

完璧すぎるモテ男に恋をしてしまった。






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