先生、甘い診察してください
「ちょっ!!あんたら何やってんの!!」
医院から出てきた櫻田先生が、ビックリした様子で大声を上げた。
「あ、純、これは誤解。それより電話ありがと」
「陽菜ちゃん、どうしても智也じゃないと嫌って言うから…」
櫻田先生は気まずそうな表情をしてる。
私もちょっと気まずい…。
「陽菜ちゃん、急に歯が痛み出したんだって?」
「…うん。痛くて…学校、休んで……」
陽菜ちゃんって、泣いた顔も…可愛い。
「すぐに治してあげるね。中に入ろう」
「…うん…」
なんと陽菜ちゃんは、智也さんの手を握った。
「陽菜ちゃん、手…」
「お願い。こうさせて?何か…不安で」
「…まぁ、少しなら…いいけど」
さっきまでは楽しかったのに。
なのに、今は……。
「私、帰りますね……」
「あっ…あやちゃん……!!」
その場にいるのが、なんか辛くなって、走って帰った。