先生、甘い診察してください
「ちょっとちょっと!何、この現場は。修羅場かよ!!」
診察室から、櫻田先生が出てきた。
「…櫻田、先生…」
「あやちゃん……」
私の方を見た櫻田先生は少し驚いた顔をした。
当たり前だ。
だって私、泣きそうな顔してるから。
「おいで。あやちゃん……」
駆け寄ってきてくれた櫻田先生は、私の手を引いて診察室の中へ。
「ちょっと…純…」
後ろから、智也さんの声がしたけど、
「お前は勝手にしてろ」
櫻田先生が、冷たくあしらってた。