犬との童話な毎日

身長もある。
顔も残念ながら結構なカッコよさ。
いわゆる美形、っていうのかな。
でも中性的な美少年って感じじゃない。

す、と通った鼻筋に、やや吊り目のアーモンドの目。
雰囲気は懐っこいイメージの強い犬というよりも狼っぽい。

この中身は本当に、あの化け犬なの?

「この姿になるのも久方ぶりだな」

自分の手のひらに視線を落とす黒曜の髪の毛は、犬の時の毛並みと同じ、さらさらの濃い茶色。

でもまさか。
そんなことある?

「冗談でしょ?」

喋る犬のお化けっていうだけでも、受け入れ難いのに。

「……どこまで非常識なのあんた」
< 173 / 311 >

この作品をシェア

pagetop