HONEY TRAP(1)~上司は身勝手な婚約者~
目の前に立つ優奈は警戒心の強い仔猫。


優奈は俺の想像していたお嬢様とは正反対で気が強く、男勝り性格。でも、実は脆くて傷つきやすいタイプ。

そして、人を疑わない。


亜矢子の言葉を全部信じてしまったんだな。



俺の仔猫は涙目で責める。そんな目で責められたら、俺は何も言えない。




優奈、俺は本気でお前に惚れている。




優奈は俺を責めながらも、無防備に抱き寄せられてしまう。




心の何処かで俺を信じてくれるキモチが残っているんだ。



俺は彼女の小刻みなキスを落とす。欲情を見せる優奈の瞳が切なげだ。


俺は彼女の無知な誘惑の甘い罠に嵌りそうになった。

優奈は自覚していないと思うが、彼女は悪女の素質がある。


俺のこのまま、優奈に煽られてキス以上のコトをしたくなり、下半身のドクンとした脈動が気になった。







そろそろ限界かもしれない。



「…この案件はおしまい、オフィスに戻っていいぞ」



俺はやんわりと優奈は放した。



オブラートのように薄い俺の理性は何とか保ち続けたが、彼女が執務室を出た瞬間、肺の奥底から大きなため息を出た。


切なさを孕んだ自分の情欲にやりきれない。


芽生えた欲望を昇華しようと夢中に仕事に勤しんだ。


優奈お前は本当に愛しいオンナだーーー・・・













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