HONEY TRAP(1)~上司は身勝手な婚約者~
時間が経つにつれて、陣痛の間隔も狭まっていく。



「痛い…」



私は段々と激しくなる陣痛の痛みに耐えられず、恭介に弱音を零す。




恭介は優しく私の腰を擦ってくれた。





「どこが痛い?痛い所が教えて…擦ってあげるから…」




「ここが痛い…」



恭介の長い指の大きな手の平が私の痛む場所を擦る。




「産みの苦しみは男の俺には判らないけど…赤ちゃんの為に我慢して…優奈」




恭介の甘いテノールが私に勇気をくれた。





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