もう弟なんてやめてやる。
放課後。


陸が雫の教室へお迎え。

けど、扉から教室を
覗き込んだが雫が居ない。



「…あれ?」

「あ、弟くん!雫なら職員室ー。長くなりそうだから先に帰っていいよって伝言預かった」

「え、そうなの?……いや、でも俺待っとくよ」



穂乃華しか居ない教室内に入って
陸は躊躇うことなく雫の席に座った。



「あんた達、本当に仲良いわね。あんたも姉離れしないの?」

「…んー、するつもりはない」

「見かけによらず相当なシスコンね」

「…どうも」



シスコン、か……

陸が遠くへ視線を流す。


周りから見れば、

“姉離れ出来てない”

“シスコン”

そう見えるんだな。



「………あ、」


ふと、飯田の言葉を思いだした。
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