もう弟なんてやめてやる。
「俺、幸せ過ぎてどうしよう」

「…いいんじゃねぇの?ずっと苦しんできた分、雫と幸せになれよ」

「っ」



小さい頃から雫が好きで。

どうしようもなく好きで。


叶わないと、
手に入らないと、


昔はそう思ってた。

だけど今はこうやって
雫が笑ってるのを近くで見ていられる。


堂々と生きていける。



「パパー!」

「うわっ、」


双子が陸にタックル。
陸がびっくりしてよろけた。


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