もう弟なんてやめてやる。
前から何となく感じていた
疑惑が確信へ───…

何かを感じ取った
2人が顔を合わせた。



「…もしかして、飯田くんも同じこと考えてる?」

「…多分」



2人の表情が、
次第に真剣なものへとなる。

空気が張り詰めた。



「…知ってたの?」

「いや…、本人から聞いた訳じゃないから俺の単なる予想。でも、最近明らかにそうだろうなって思うことが多くて…」

「…そう。それで、どうするの?」

「俺は待つよ。アイツが言ってくれるまで。それまで、何も知らない…それでいい」



飯田が穂乃華にニカッと笑って
双子の元へ駆け寄った。

穂乃華の瞳に映る──…、双子。


もし、あたしが考えてることと
飯田くんが考えてることが

一緒だとすれば、


飯田くんはそれを




“受け入れる”と言うこと…

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