図書館のカガミ


「び…ビックリしたよ!!

扉の外には必ず人がいると思ってそっとあけるのがマナーってもんだよ!!」



1人転んだ私に目を見開いてほうきを握りしめる掃除のおばちゃんに身を起こしてもらいつつ叱られた。



「すみません……。」



「読み聞かせ……の本―――。」


体の小さいおばちゃんなのに私のグイッと引き寄せ一気におこしたしっかり握られた本に気づいたおばちゃんは不意に言葉をもらした。



「読み聞かせの本??

ご存知なんですか???」



あまりにがっついてみられていた様子に赤面した顔を半分本で隠しながら問いただした。
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