俺様陰陽師
女の人はそれを見て、激怒したようにあたしの腕を掴んで喚いていた。
《あんた、私が見えてるんでしょ! だったら母親に言って! そこのマンションで美女がストーカーに刺されて死にかけてるんだって! 早く救急車呼べって!》
「き、きゅうきゅうしゃ……?」
《そうよ! そこのマンションの七階!》
女の人はあたしの腕を引いてそちらへ向かおうとする。
あたしは女の人の危機迫った形相と、血まみれの姿、そして強い腕の力に悲鳴をあげた。
「ユズナ!」