年下彼氏、困ります



それからずっとふたりは一緒に行動してる。


「はぁ……」

「希依ちゃんだっけ?」



頭上から声がしてばっと顔を上げた。


「杉山さん」

「さん、じゃなくていいよ、同い年だし」

「そ、そっか」



「矢野」


思わず名前に反応してしまう。



「好きなんでしょ、わかりやすいなぁ」

「そうですか?」


私は矢野くんが好きなのか。


だから薫さんと間違えてキスされるのが嫌でしょうがなかったんだ。



「希依ちゃんさ、お昼一緒に食べよう」


「はい」



杉山くんって話しやすい。

誰かさんと違ってパシリしないもん。
優しいし。



「…好き、か」



私は叶いそうにない初恋をしちゃったかな。



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