告白 1&2‐synchronize love‐

ねえ、どうしてかな。

時が経てば経つほど、あたしは三上くんを好きになっていく。

あの静かな優しさに包まれて、あたしは幸せになっていく。

でもね。

時が経てば経つほど、アンタのことを想う時間が増えていくんだよ。

どうしてかな、恭一。

あたしはどこかで何か、間違えているんだろうか。

机の上に避難させてある、三上くんへのプレゼントが入った紙袋を見つめる。

明日はデートだ。

学校が終わったら一度家に帰って、それから駅前の時計広場で待ち合わせ。

一緒に食事をするんだ。

店は三上くんが予約してくれたらしい。

次の日は終業式があるから、あまり遅くはならないだろう。

なんといっても、あたしの彼氏は優等生だし。

でも恭一も、あんなにおちゃらけた男なのに、帰る時間にはうるさい奴なんだよね。


「家の人にちゃんと電話した?」


って、寄り道する時はいつも訊いてきた。




…なんて。

ほらまたいつの間にか、恭一のことを考えている。

< 318 / 790 >

この作品をシェア

pagetop