告白 1&2‐synchronize love‐

席はガラガラで、なんだかあたしたちの貸し切りみたい。

あたしの右隣りに座った恭一は、早速ポップコーンに手をつけ始める。


「ちょっと。何でベンツに追いかけられてたのか、ちゃんと話してよね」

「あー、アレ。うん、後でね。ほらほら、始まったよ!」


コイツ…喋らない気だな。

こんなヘラ男のくせに、変なところで口が固いというか、重くなるんだから。

仕方なく黙って映画に集中することにした。

せっかく三上くんがチケットくれたんだし、楽しまないと。

そう思ってたんだけど…。

途中何度かあったラブシーンがスクリーンに映るたび、


「美緒ちゃん見ちゃダメーッ!! 見たら頭悪くなっちゃうよ!!」


なんて叫び、あたしの目を抑えるものだから。


「アンタの頭はすでに手遅れだよ、バカ!!!!」


ラブコメ女王より大きな声で叫ぶはめになっていた。

完全な人選ミスだと、深く反省したのは言うまでもない。





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