闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる


『そうよ。私達よ。あなたの他の人格。』


私の…人格。


私が弱いからあなた達を生み出してしまった。


『翠玉。あなたの体なんだからメインを譲るなんてことを言わないで。』


だって疲れちゃったんだよ。


もう自分が傷付くのは嫌なの。


その度に心の奥がズキズキするの。


私の恋だって気付いた瞬間に終わってしまった。


あいつには彼女がいたんだから。


私の存在価値なんてそんなもんよ。
< 301 / 466 >

この作品をシェア

pagetop