来い恋
朝だった。昨夜は亮輔さんにたくさん愛され気がつけばそのまま寝てしまったようで
思い出しただけで真っ赤になる。
ゆっくりと目を開けると
カーテンから漏れる光がまぶしく思わず手で目を隠した。
すると何か・・・指に違和感があり
私は上体を起こし確かめる。
そこには
「あ・・・・こ・・・これ・・・え?」
ピンクダイヤモンドの指輪がはめられていた。
私の横では亮輔さんが気持ちよさそうに寝ている。
起こしたくはないけれど起こさない訳もいかず
「りょ・・亮輔さん?起きて・・!」
身体を揺すって起こすと目をこすりながら私を見た。
「おはよ・・・何?」
「何?じゃないよ・・・あっ・・おはよう・・・ねーこれって」
指にはめられた指輪を差し出す。
「婚約指輪・・っていってももうすぐ結婚指輪に変わっちゃうけど」
「いつ・・・用意してたの?」
「・・・・言わなきゃダメ?」
「ダメ」
「お見合いした後くらいかな・・・」
こんなにも私の事を思っていてくれたなんて
本当にこの人は・・・・
うれしくて涙がでてきた。
「ありがと・・・・うれしくって・・・うれしくって・・・・」
亮輔さんは私の涙を拭ってくれた。
「ね・・・・出来たら早く俺の奥さんになってもらいたいんだけど」
「なる!なる。私早く奥さんになりたい」
亮輔さんはにっこり笑うと
「じゃあ・・・着替えたらリビングにある婚姻届にサインして
それから両親に挨拶して市役所にいこうか・・・」
私は返事のかわりに亮輔さんに抱きついた。

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