side 一人


なんかはじまってんなぁ。


止めに行ったほうがいいのか?



いや…完全に部外者だし…。



なにより。


「カズぅ?泳がないの?ね〜」



まーがうざい。


見せ付けてるつもりなんだろうけど。
みんな興味ないし。


それに気付かないとか馬鹿すぎて笑える。



どんな風に振ってやろうか。



…とりあえず今はこいつの気をそらして。
葵ちゃんと話してみたいな。



「まー?ちょっとトイレ行ってくる」



「カズ?知ってる?アメリカとかだとみんなトイレに行かないんだよ?」



「あぁ、うん、汚いよな」



「そこ?」



んじゃどこだよ…。

まさか、ここでしろって?

ふざけんな。



「ここは日本だからな。俺はトイレで済ませたい」


「あーね。さすがです、一人様♪」


うぜ。


「てことでさ、ちょい離れてよ」



「ごめ〜ん。早く帰ってきてね」



めちゃくちゃ怖い顔で言うんだよなぁ。
こういうこと。



浮気なんてしたら大変なことになりそうだ。



ピチャン…



プールから上がって葵ちゃんの横を通ってトイレの方へ行った。


「ちょっと来て」


葵ちゃんだけに聞こえるくらいの声で。
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