カッパァ華
二人と二匹は、穏やかな顔でその優しい時間を過ごしていた。



会話にはならなくとも、お互いがお互いを分かり合っている、そういった感覚だったのだ。



本当に大事なことは、口で伝え発する言葉ではないのかもしれない。



目を見ただけで伝わる【言葉】が大事なのかもしれない。






お互いに優しい時間を共有しあったあと、河童親子はゆっくりと穴に帰っていっていた。



何度も何度も振り返り、【また明日な】とでも言いたげな表情で姿は見えなくなって行く。



二人は何も言葉にはせず、政吉は秀樹の肩に手を置き、来た道を戻って行った。



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