カッパァ華
「あぁ……河童様のやと思う。
でもなんでこんなにも数が……
河童様が増えて来たんだと喜んでたが、どうも違うみたいやな……」



「そうなんか……全てのカッパァがいなくなったりしないよな?」



「わからん。ただ今も数は少ないんだろう。この大小様々な大きさの骨の数を見るとな」



そこには、小さな甲羅もあり、悲しそうに政吉は見つめていた。



「おじさん……カッパさんは、産まれてもすぐに?」



「そうかもしれないな……理由は分からんが……二人とも埋めるの手伝ってくれ」



3人は無言で土を骨に重ね、花を添えて手を合わせていた。




すこし離れた草むらの隙間からは、ジッと3人を見つめる大きな瞳があった。





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