彼の秘密と彼女の秘密


リビングに行くといつもいるはずの嵐がいない。
昨夜は仕事でしたから、まだ寝ているのでしょうか。
嵐の部屋を覗いてもいない。実家でしょうか?
しばらく様子をみてみましょう。

瑠璃の分もコーヒーを入れてあげる。
突然家がガタガタ震えだした。

外を見るとどうやらこの家だけらしい。

(は!瑠璃!?)

瑠璃の無事を祈って駆けつけると瑠璃がガタガタ震えていた。
抱きしめて

「大丈夫ですよ。僕がいます」
しばらくして、瑠璃の震えと共に家の振動もおさまった。

「瑠璃、何があったんです?」

「嫌な光景が見えたの。嵐が血まみれで...」

「嵐ならきっと大丈夫ですよ。連絡を入れてみましょう」




< 80 / 254 >

この作品をシェア

pagetop