俺様とネコ女
心言葉~こころことば

こころside -the final episode-

「おい離れろ」

「やだなんで?」

「あ?7月だぞ、暑いだろ」

「ツンデレ。ツンとデレの落差が激しい」

例のお店に歩いて向かいながら、腕を組んでいるのだけれど。確かに、触れ合う腕が若干べたつく感じは否めないけれども。


この人、私にプロポーズしたよね?愛を確かめ合ったよね?

俺が幸せにするとか。お前がいないと生きていけないとか。断られなくてほっとしたって、甘えてきたくせに!


…お前は俺とじゃなきゃ幸せになれない。お前は俺のそばにいろって、王様級の上から発言もあったけど、これは今は置いといて。


幻?夢オチ?私、悩みすぎて頭おかしくなった?

ゆるりと違和感を覚える左手を、目で見て指さし確認。


「指輪ある」

「あほネコ」

違う。これがコウだ。腕に力を込め、離さないよと無言の圧をかける。


「今日は絶対離れてあげない。これからずっと。ところで、芋焼酎のお店って何ていう名前?」

「自分で確認しろ」

「…くそオヤジ」

氷のように冷たい眼差しなんて気にしない。逆に火照った体温が下がって好都合。
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