僕とあの子の通学電車

今日は久しぶりに早起きした!!
これならいつもの電車より二本早いのにのれる!!
俺、大山康太は朝からご機嫌だ。
だって、一人で起きれたから。
いつもお母さんとか、姉ちゃんとか、甥の裕也とかに起こされてたから。
それに、早いとあいつに会えるかもしれないのだ。
大好きな大好きな俺の彼女、笹原舞香に!!
春休みに二人で映画に行ったきり会っていない。
そろそろ舞香欠乏症。
あ、因みにこの話は俺が主人公だからな?

朝7時のこの時間は通勤通学ラッシュで駅への道中も人が多い。
舞香いないかな〜…。

結局舞香はいなかった。ちくしょう。
駅のホームで少ししょげながらイヤホンを取り出す。
入学祝いで買ってもらったスマホ。
お年玉で買った大好きなバンドのCDを入れてある。
イヤホンを耳につけた時、視界の隅に見覚えのある影が動いた。


「はっせー?」


長谷部颯太。
俺の永遠の恋敵。
俺の永遠の大親友。

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