「笑顔をくれた 」~ありがとうを伝えたい~

午後10時頃だっただろうか、異変を感じ、気が付くと、出血していた。

私はその大量の出血を目にし、一気に不安へと変わっていった。

すぐに主人を呼び戻し、病院へと向かった。

かかりつけのS病院までは、車で10分から15分位の所にある。

動けば動くほど、血が破水のように出てくるのがわかった。

陣痛がきたかのように、腹痛を感じ始めた時には、私の目は涙でいっぱいだった。

「流産しちゃうのかな…」

そんな気持ちを止めることができなかった。

病院へ向かっている途中、車内では主人がすごく心配してくれていた。

でも私は涙をこらえるのに必死で、声をかけてくれていた主人に、言葉にして答える事も出来なかった。
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