七人のオオカミ★ﾚｲｶ伝説～高校生活～

「はぁ？」

私はイライラがピークに達し声の主の方へ振り向いた。
…が、相手を見た瞬間イライラが吹っ飛んだ。
声の主の多岐楓香«ﾀｷ ﾌｳｶ»
白銀のショートヘアで化粧はしてないけどチャラい。甘い香りと甘い声が特徴の私の親友。

「楓香～！」

私は目の色をガラリと変え楓香に飛び付いた。

「麗華ぁ～！」

楓香も私に向かって両手を広げた。
その様子を見て呆れている生馬。

「麗華、お前…楓香の顔見た瞬間それかよ…てか、さっきまで楓香にもキレてたじゃん。」

「楓香だって気付かなかっただけ。」

私はそう言うと恐る恐る楓香の方を見た。

「麗華～？…なんで声で分かんないのよ！！」

ド迫力の楓香の怒りに私は後ずさりした。

「えっと………。………てへっ♥」

ペロッと舌を出して誤魔化した。
楓香は表情を変えなかったがしばらくすると頬が緩んで笑った。

「ったく…可愛いから許す！」