眼鏡


満月が小さなこの一軒家を照らしている。

その中で、銀髪眼鏡の少年・歌舞斗(カブト)が机に向かっていた。なにやら、書物に筆を走らせているようだ。


人体のなんとやらを書き綴ったメモを見ながら清書をしているらしかった。


→歌舞斗は、医者のはしくれ。


めどの着いたところで、筆を置き満月を仰ぎ見た。

眼鏡を取って目頭を抑える。



―――今日の月はとても輝いて、…君を、思い出すよ。
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