霊柩車-レイキュウシャ-
死ノ世界カラノ迎エ車

001.

ポツリ ポツリ









雨が降る中、〝市川 純子〟が小走りに走っている
空は 夜のように暗く 雨が渋々(シブシブ)降り始めた
響いて聞こえる雷の音
遠くの空が光っているのが、よくわかる



「おっかしーな・・、こんな時季に夕立なんて・・・、」



さっきまで、雲1つなかった青空が
一瞬にして真っ黒に変わってしまった


もちろん傘なんて持っているハズが無く・・・
傘を買おうと思っても 見渡す限り
コンビニやスーパーらしき建物を見つけられなかった



雨宿りする場所があっただけでも助かった。
そう思い、一軒の店の前で雨を止むのを待っていた。

その時

〝ブロロロロ・・ッ!!〟

霊柩車(レイキュウシャ)が目の前を通って言った。



「うわ・・・霊柩車じゃん・・・っ」



そう思った瞬間・・・

〝ゾク・・っ!!〟



背中に寒気を感じた。


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