白い恋の結晶~キミへと続く足あと~


「大丈夫だって。走る前にみんなに迷惑かけそうなくらい痛かったらちゃんと言うから」


あたしが言うと、ハルは府に落ちないといった表情で渋々頷いた。


前日に係の人達が建てたテントの中に、クラスごとに座って集合する。


最近雨が降っていなかったので、グラウンドの砂が風が吹く度に地面をサーっと走っていた。


時々目に砂埃が入って目を細める。


体育祭開始の花火が鳴ると、学校中が軽快な音楽に支配された。


体育祭の定番の曲が、あたし達の競争心を高め、心拍数を上げる。


体育祭はこの音楽を聴く度に、緊張してお腹が痛くなるんだ。


クラス全員リレーは、午後から。


午前中は応援団と一緒に楽しく応援をするだけだから、気が楽だ。


「アイツら、なんか楽しそうだな」




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