白い恋の結晶~キミへと続く足あと~


そっとそっと、古賀くんの手に左手を重ねた。


強く握り返されて、あたし達は微笑み合った。


ザクザクザクザク。


歩きだしたあたし達の足元で、雪が楽しそうに歌った。


まるで、あたし達を祝福してくれているみたいに。


桜の木の下から、ポツリポツリと伸びていくあたし達の足跡。


足先も顔も冬の冷たい空気でカチカチに固まったいるけど、古賀くんと繋がれた手はホクホクと温かかった。


時々、あたしを見下ろして微笑む彼。


あたしも同じように微笑むと、古賀くんはとても幸せそうにあたしのおでこに自分のおでこを近づけてきた。


ゴシゴシとお互いの額をこすりあい、またクスクス笑う。


初めて、男子と手を繋いで帰ってる。


彼氏……。


照れ臭い。




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