LOVEPAIN
パラレルワールド

突きつけられた現実から逃げるように走り出すが、

それは無意識ではなくて意識的に


だからか、足が涼太の家の方へと向いていた



辛い時に側に居て欲しいのは、
私にはもう涼太しかいない



親友だと思っていた二人にあそこ迄言われて



誰かにすがらないと私は……




言葉に言い表す事なんて出来ない程の哀感の感情が、
胸の中で波紋のように広がっていく



そんなこの悲しみ事、
涼太に受け止めて欲しい




もう既に、涼太の両親が帰って来ているかもしれない



こんな時間に訪ねたら、
涼太の両親の私に対する心証は良くない



それは、涼太を困らせる事だって分かっている


分かっているけど、でも……




今の私は大切な人でも、
その相手の事迄考える事なんて出来ない



これ程迄に悲しいのだから、
他人に多少の迷惑を掛けても許して貰える



そんな気になってしまう




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