うつくしいもの

『はい。

あの曲は俺が作りました』


優雅は何の迷いもなく、そう言い切る


『この曲は、大切な女の子の為に。

彼女に、歌って欲しくて』



『えっ?
優雅?』


突然の優雅の発言に、

あの秋原さんでさえ戸惑っている




『俺にとって、菜々花は誰よりも大切な人です』



『なに?

それは菜々花ちゃんと熱愛の噂が有る俺に言ってるの?』


調子を取り戻したように、

秋原さんはこの状況を楽しむように、笑っている



本当に、この人はどこ迄本気か分からない




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