うつくしいもの
「この中にも知っている人が沢山居ると思うけど、
今日、俺の兄貴が亡くなりました。
俺達は、全然仲の良い兄弟なんかじゃなかったけど、
あの人は俺にとって憧れでした。
彼がギターを始めて、負けたくないと思いギターを始めたけど……。
俺、あの人みたいになりたかった……」
優雅はそう言うと、
口を閉ざして涙を耐えている
これ以上話すと、それを止められないと思ったからか、
もうそれ以上は話さなかった
「この曲は、私の大切な人が作りました」
私のその言葉に、
私と優雅の関係がオープンになっているからか、
会場内はざわめく
世間では、この曲は優雅が作った事になっている
私は、その優雅を愛し、
涼雅を大切に思っている
恋とか愛なんかじゃなくても、
涼雅はいつ迄も私の目には輝いて映る
本当に、うつくしく