言えない言葉


「好きだよ…

大好きだよッ!! バカ!」


あたしは、そう言った。

最初の『好きだよ』を

小さく言ってしまったのが、

悔しくて

何故か『バカ』を付けてしまった。


そして、ミズ君の胸を

掌で叩いた。


でも、ミズ君は

何も言ってくれない。




ミズ君の顔見上げると、

なんだか

寂しい顔をしていた。


なんだか、冷たくて…

遠い感じがした。



「もう、何で…

そういう…寂しい顔するの?…」




あたしは、

つい本音を言ってしまった。


それよか、自分で本音を

言えた事に吃驚した。




< 13 / 27 >

この作品をシェア

pagetop