偽物の恋なんていらない

大和side

大和 side

「ふぁぁあ〜 今日もよく寝た....」

「大和ー! 起きなさいよ〜」

「起きてるー」

「ご飯置いてるから食べてね」

「わかった」

「じゃあ お母さん仕事行ってくるわね」

「うん」
俺の親は 仕事が忙しくて
あまり帰ってこない.
今日はたまたま帰ってきたのか?

いつも
1週間たっても帰ってこねーくせに....

―――――――――
いつもと変わらない朝

いつもと変わらない行き道


でも今日はなんだか
いつもと違う気がする....

「大和ー おはよおおー!!!」

「あ、おはよ」

こいつは田中 要 (タナカ カナメ)
転入してきたばかりの俺に
たくさん話しかけてくれて
いつの間にか毎日一緒に行動するように
なってた

いまでは 親友的存在.

「今日転入生くるらしーぜ!」

「え、まじ?」

「昨日先生がこっそり言ってた
女子かなー? 可愛いかなー
楽しみだなー」

「お前 俺の彼女にできるとか
考えてんのか?笑」

「べ、別にそんなこと考えてねーし笑」

「笑笑笑笑笑」

「と、とりあえず教室いこーぜ!」

「おう笑」

――――――――――
キーンコーンカーンコーン

「皆さん おはよーう!!
今から新しく転入してきた子を
紹介するわね
野々宮さん入ってー!!」

野々宮? こいつが転入生か?
女子なのかな?
っっって 別に俺に関係ねーだろ.


ガラッ
――――
え....めっちゃ可愛い....
綺麗な黒色のロングヘアーだ.
瞳は大きくて とても輝いてた.

「じゃあ 野々宮さん 自己紹介して☆」

「は、はい!!
え、えっと 東京から引っ越してきました
野々宮 皐月です!!
転入してきたばかりで何も分かりませんが
宜しくお願いします!!!」

な、なんだこのキモチ...
一目惚れってやつか?
いや それはない。
野々宮の席どこかな.

「野々宮さんの席はあそこの
窓際の一番奥の所よ」

「わかりました」

窓際の一番奥って.........
お、俺の横?!!?
か、神様ありがとう!!!
っっっておい.........

話しかけた方がいいよな?

「野々宮さんだっけ??よろしくな!」

「よ、よろしくね!」

自己紹介とかした方がいいのかな?
「おう! あ、俺 佐野大和! 」

「佐野くんか! よろしくね♪」

野々宮は とても可愛い笑顔だった.
野々宮の笑顔好きかも...
はっっ!! 俺 さっきから何考えてんだよ...

「引っ越してきたばっかで
緊張するだろー!!」

「まあね~」

「俺も引っ越してきたんだ〜」

「え!そうなの? どこからー?」

「俺は福島!」

「どんな学校だったの〜?」

えっと....それ....は...
「……」

「え... き、聞いちゃダメだった....?」

急に聞かれて 黙ってしまった.
や、やばい 野々宮が困ってる....

「あ、大丈夫!」
とっさに言った言葉だった.

「よ、よかったー」



―――――――――
キーンコーンカーンコーン

あ、チャイム鳴っちまった.

――
ん? 野々宮教科書出さずに
キョロキョロしてるけど....
もしかしてまだ教科書もらってねーのかな?
「もしかして教科書もらってない?」

「そうなんだよー....どうしよう....」

「んじゃあ 一緒見るか!」

「え! いいの?」

「当たり前だろ笑 困ってるのに助けない奴
いるかよ〜」

「あ、ありがとう!」
ほんと その笑顔やめろよな....
可愛すぎて調子狂うし....

「おう!」
―――――――
いつの間にか放課後だ.
今日1日中 野々宮の事考えてたのは
気のせいか?

「要ー 帰ろうぜー!」

「あ、今日日直だから 少しまってー」

「わかったー」

あそこに居んの野々宮だ
ばいばいって言おうかな?

「野々宮ば....」
あ、 今西原と喋ってんのか.
邪魔しちゃいけねーからやめとこ.
てか 西原ってあんなに積極的だったか?
まあ、いいや.
「よーし! 日誌書き終わったー」

「お前最初から書いとけよ笑」

「だって めんどくね?笑」

「明日は 大和と野々宮さんだぜー

てか 野々宮めっちゃ可愛いよなー!
あそこに西原いるけど
だんぜん野々宮のが可愛いわ.」

そ、そう言えばそうだけど....
西原に失礼だろ笑
「と、とりあえず帰ろーぜ!」

「おうっ」









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