BEAST POLICE
教師は地面に蹲った生徒を庇う。

それまで自分を挑発し、嘲笑していた生徒を。

「何なんだアンタ!ヤクザかっ?チンピラかっ?これ以上ウチの生徒に手を出すな!それ以上するなら、俺が相手だ!」

喧嘩には自信がないのか、教師の声は震えている。

しかし、一歩も退かない。

強面の巽を前にして、精一杯拳を固めて睨み付ける。

ここで生徒の代わりに殴られようが刺されようが、絶対に譲らないと言わんばかりに。

「……」

サングラス越しに、巽の目が細まる。

< 79 / 490 >

この作品をシェア

pagetop