Dark Moon&Star's 完結
「あいつは不良とか暴走族とか関係なく、お前らのことを、ただの生徒としか見てねぇ。それって簡単なように思えて、普通の教師には難しいことなんだよ。それに、うちの教師どもは良い子ちゃんが多いからな」

「なんで、そんなに彼女のことを買ってるんですか?先代は」


総が、サクに尋ねる。


「買ってる様に見えるか?」

「えぇ、凄く」

「そうか。でも、あながち間違えじゃねぇ」


サクは、フッと笑みを溢す。


「あいつの言葉は、意味が深い。どんな道を歩んで来たのかって、思うよ。あいつは人の痛みも心の闇も、全部わかってやれる奴だ。だから、お前らの担任にもした。仲間以外にも、信じられる大人に出会わせてやりたかったからな」


サクがそんな風に、あたしのことを見ていたなんて、、、


あたしは知らずに、授業をしていた。

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