Dark Moon&Star's 完結
あたしは、先ほどアキトから貰ったお酒を飲み干す。


ビールなんて、最初はおいしいとさえ思わなかった。


けど、最近じゃ、仕事して疲れて帰った後は無性に飲みたくて仕方ない。


なんか、中年のサラリーマン達の気持ちが今ならよくわかる。


「じゃ、あたしはそろそろ帰ろうかな?」


そう言い、あたしは立ち上がる。


「もう、帰んのか?」

「来週から、学校だし。今のうちに、体力温存しておく」


あたしはアキトにそう言い、ママから家の鍵を借り、家へと戻る。


8年ぶりに帰って来た、自分の部屋に懐かしさが募る。


ママがこまめに掃除をしてくれているお陰が、部屋はホコリ1つない。

< 25 / 322 >

この作品をシェア

pagetop