seasons.(シーズンズ)【完】

ツイン・シンパシー

*春輝side


受験勉強やら何やらで、冬休みは早くも一週間が経過。

現在俺は年は明けたわめでたいわで、馴染みの面子と共に初詣に来ていたりする。

場所は夏祭りの会場と同じ神社だ。


「加奈年越す時寝ちゃってたんだよね。気が付いたら朝でさ~。みんなは何してたの~?」

「お笑い見て爆笑してたわ」

「私は家族とテレビで除夜の鐘を聴いてたな」

「オレハッピーニューイヤーと同時にジャンプしたね。すげー空中で年越しちゃった自分みたいな?」

「僕は蕎麦を食べてましたね」


季節感のあるネタに話を弾ませる面々。

クソ寒いってのにテンションの高い奴らだ。

もしコイツらが庭を駆け回る犬なら、俺はコタツで丸くなり、尚且つ食って寝てばかりの怠け猫に違いない。

正月はダラダラ過ごす派なんだよ俺は。


「春輝くんは?」

「別に何も。家で一人ボ~っとしてた」


なぜだ!?

なぜみんな俺に同情の眼差しを向ける!?


「寂しい!寂しすぎるよハルきゅん!なんならオレんち来てても良かったのに」


シゲはそう言うが、そんなわけにもいかないだろ。
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