異世界ハーフのお姫様

未来を変える、運命を破る。






アレから数日。




『砂時計』はひっくり返さなくても、流れ続けている。




堕ちる砂。





堕ちる速さ。






全てが均等なはずなのに……。






違う気がするのはあたしだけ?






「……砂、」







ピンク色の砂。





真っ赤に燃え上がるような赤色のふち。







「………最近、雨不足かしら」






疲れが溜まってきた頃に雨不足。






きっと、雨雅も疲れているはずだ。







あたしは学校に居ても、家に居ても、『砂時計』を見ることが多くなった。







「嶺雨、来週から夏休みでしょ!海行こう、海!」




友達の茉侑が机をガタガタとゆする。







「…そうね。雨も入ってると思うし…雨雅も誘っていいかしら?」






「いーよ!」






「…それ、俺も入れてくれる?」






この声のトーンは…。






「鼓君、なんでアナタま「いーよいーよ!」






え?








茉侑に遮られた?








「ほんとか?ありがとう!」








「…俺も入れてくれるかな?」








「……羽園君。アナタ他のクラスじゃ…」






あたしは口をアングリ。





< 16 / 42 >

この作品をシェア

pagetop