極道一家のマヤ
「桜!」
突如、廊下の向こうからこいつの名前を呼ぶ声がする。
顔を上げると、斗真がこちらに向かってやって来るところだった。
どうしてオレには、こうも人が集まるのか…
「斗真!」
だが次の瞬間、
「こんなところで何してるんだ?」
そんな考えはどこかに消えて…
「あのね、前に瑠偉君に数学の教科書貸したんだけど、返してもらってなくて。」
「瑠偉?ったく!あいつは…」
桜は…斗真と話すとき、嬉しそうな笑みを浮かべる。
オレやみんなには決して向けない…嬉しそうな笑み。