極道一家のマヤ
指先が、いつの間にか震えていた。
けど…
「あいつ本人の口からだって聞いた…
桜をいじめていたのは、自分だって」
「いじめられてた子、桜っていうんだ」と女はどうでもよさそうに口を開いた。
だが、すぐに…
「ほんとバカね、あの子。自分から自暴自棄になるなんて」
「自暴自棄…?」
「んで?自暴自棄になっちゃう前に…あんたは少しでもあの子を信じてあげたの?」
再び真っ直ぐな視線をオレへと向ける。
「…。」
オレは…
「いや…」
あいつを…マヤを、まったく信じようとはしなかった。