極道一家のマヤ
女は足早に出口のドアへと歩いて行く。
「大変お待たせいたしましたー!あんみつに苺パフェにモカです!」
最後に甘いもんが大の苦手のオレに、厄介なものを残して…
「…。」
不思議な女だった。
けど…
あのおんなのおかげで、大切なことにも気づいた。
本当の真意はわからない。だからこそ、確かめる必要がある。
桜をいじめていたのは、本当にマヤだったのか…
―カララン
「ありがとうございましたー」
しばらくして、店を出ると同時に…
ブー、ブー…
携帯が鳴る。