オトナになるまで待たないで
振り返ってみると、店長が棚を開けて何か探している。

私は直ぐに屈んで、唐揚げ用のバスケットを出してあげた。



「夏海ちゃん、15番さんがインク切れだってー」

「はーい」


また内線が鳴る。


「待て。俺、行くからフードやって」

「あ……はい」



こんな日は、5時間なんてあっという間だ。
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